みなさん、こんにちは EMBAUMER です。

今年の冬は寒さ厳しく北日本や日本海側では大雪となっています。冬の季節に必需品となりつつある「あったかインナー」は、着用すると身体が暖まり厳しい寒さを緩和してくれます。あったかインナーの代表格はユニクロの「ヒートテック」ですが、しまむらの「ファイバーヒート」・ベルメゾンの「ホットコット」・トップバリューの「ピースフィット」・セブン&アイの「ボディヒーター」・ミズノの「ブレスサーモ」など数多くの商品が販売されています。
今回は、「あったかインナー」を長く着用するためのメンテナンスについての豆知識です。
  
 

「あったかインナー」を着用するとなぜ暖かくなるの?

「あったかインナー」は、複数の繊維を混紡した吸湿発熱繊維(※1)で作られています。人は冬場でも自然代謝で1日約500ml~800mlの汗を湿気として身体から発生させています。この湿気を吸湿発熱繊維が吸湿し水分に戻す時に発熱する「凝縮熱」(※2)によって身体を暖かくします。
※1 吸湿発熱繊維とは湿気を吸収し水分として繊維内に取り込む際に凝縮熱を発熱する繊維
※2 凝縮熱とは気体が液体になる時に発生する熱のこと 
 

「あったかインナー」の仕組み

「あったかインナー」の構造は、吸湿発熱繊維の周囲に極細く撚り合わせたマイクロ繊維が配置されています。このマイクロ繊維が吸湿発熱繊維に緩衝するために吸湿発熱繊維の間に距離ができエアーポケットとなります。吸湿発熱繊維が吸収した水分はマイクロ繊維によって外部に放出されます。
吸湿発熱繊維で発熱した凝縮熱は、マイクロ繊維と熱伝導率が低いエアーポケットで保温されるので暖かさが保たれます。

 

 
「あったかインナー」の三つの弱点

「あったかインナー」には三つの弱点があります。一つ目の弱点は、乾燥肌や敏感肌の方の着用には注意が必要であること。湿気を多く吸収し発熱するあったかインナーは、人の肌が必要とする水分まで繊維に吸収してしまう傾向にありますので、保湿不足による肌トラブルには注意が必要です。
二つ目の弱点は、スポーツや登山など多くの汗をかくようなシーンでの着用には不向きであること。湿気を吸収し吸着熱を発する「あったかインナー」は、速乾性が低く汗が乾きにくいために濡れによる気化熱(※3)によって冷えを感じる場合があります。
※3 気化熱とは液体が蒸発する時に周囲から吸収する熱量のこと
三つ目の弱点は、「ニオイ」が発生しやすい点です。あったかインナーの吸湿発熱繊維は多孔質構造(スポンジ状)になっており小さな穴に湿気を取り込んでいます。人体からの湿気には皮脂が溶け込んでおりその皮脂が吸湿発熱繊維の小さな穴に蓄積し濃縮され、ノネナール(加齢臭)の主成分に変質していきます。洗濯と着用を30~50回ほど繰り返した「あったかインナー」から加齢臭の発生が確認されています。
  

「あったかインナー」のメンテナンス

「あったかインナー」の「ニオイ」の除去方法は、50℃の高濃度の洗剤液に1時間ほど漬け込んでから通常通り洗濯すれば除去出来ます。高濃度の洗剤液の界面活性剤濃度は0.4%が上限です。
ご使用になる洗剤の成分表示に記載されている界面活性剤濃度から洗剤の必要量を算出してください。
必要洗剤量の計算式  ⇒ 4 ÷ (界面活性剤濃度%) × (お湯の量ℓ)
  
アンボメー中性洗剤『LESSIVE』の成分表示
 
 LAUNDRY DETERGENT 
     (洗濯用合成洗剤)
使用方法

  • 30Lまたは洗濯物2kgに対し20mlを目安に洗濯機の表示に従って使用量を調整してください。
  • 洗濯後は柔軟仕上げ剤『アンボメーファブリックソフナー』でのケアをおすすめします。
  • 30Lの水で使用した場合、約30回使用出来ます。

  《品名》  洗濯用合成洗剤
  《用途》  綿、麻、合成繊維
  《成分》  界面活性剤(28% ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン)、安定化剤、酵素、蛍光増白剤
      《正味量》  ボトル600ml 詰替え用1L 
 
注意事項

  • 用途以外に使わない。
  • 子供の手の届く所に置かない。
  • 認知症の方などの誤飲を防ぐため、置き場所に注意する。
  • 使用後は手をよく洗う。
  • 荒れ性の方や長時間使う場合、原液で使う場合は炊事用手袋を使う。
  • 洗濯機のフタなどのプラチック部分に原液が付いた時はすぐに水でふき取る。放置すると傷むことがある。
  • 高温や低温、直射日光をさけて保管する。

※本品は自然由来成分を使用しているため、経時的に澱や濁りがでることがありますが、品質には問題ありません。
 

アンボメー中性洗剤『LESSIVE』 (界面活性剤濃度28%)の場合
 4 ÷ (0.28) × (10ℓ) = 143 cc
(洗剤の界面活性剤濃度が 28%で 10ℓの洗剤液を作る場合) 
 

「アンボメー」のメンテナンス法

① 洗面台に50℃のお湯を貯めます(約10 ℓ)
② アンボメー中性洗剤『LESSIVE』 143ml(キャップ2杯半) を溶かす
③「あったかインナー」を入れて約1時間漬け込む
 ~洗面台周りがフルール ドゥ ジャスミンの香りに包まれます~
④ 軽く手絞り後、通常洗濯をする
⑤ 洗面台の洗剤液はそのまま排水する

液体洗剤

 

今回は、「あったかインナー」についての豆知識でした。「あったかインナー」を少しでも長く着用する手助けになれば幸いです。
 
アンボメーでは、日々の洗濯の中で皆さまに癒しをお届けしたく、4種類の「香り」の柔軟剤『Assouplissant』を取り揃えております。ぜひ、それぞれの「香り」をご確認下さい。

   
<作成・編集>
アンボメー株式会社
クリーニング師・繊維製品品質管理士(TES)
芝田 豊治
    

<記事監修>
アンボメー株式会社
代表取締役 CEO
 片岡 友美