みなさん、こんにちは EMBAUMER です。
暑かった夏もようやく過ぎ去り、秋らしい季節となりました。夏の間、お世話になった肌掛け布団は来夏の出番が来るまで、きれいに洗って保管しましょう。今回は、肌掛け布団の家庭洗濯についての豆知識です。
 
毎日使った肌掛け布団は、気づかないうちに皮脂汚れ・垢汚れが付き湿気が溜まっています。その肌掛け布団、実は簡単に家庭洗濯が出来るってご存じでしたか? 肌掛け布団の正しい洗い方と、洗濯時に注意すべきポイントをご説明します。いつも清潔でふっくらとした肌掛け布団で、来夏も質の高い睡眠を手に入れましょう。
 

*洗濯絵表示をチェックしてみよう

まずはじめに、肌掛け布団の洗濯絵表示を確認してみましょう。基本的には「洗濯機マーク」または「手洗いマーク」があるものなら洗濯できます。主にポリエステルやアクリルなどの化繊なら問題ありません。羽毛布団も洗濯OKです。
   
家庭での洗濯禁止マークが付いていれば家庭洗濯は出来ないのでクリーニングに出してください。

 
一方でウレタンは水を吸収しやすく、一度濡れると乾かすのが大変困難なため避けましょう。また、羊毛は水に濡れた状態でこすると縮みや傷みにつながるため、洗濯機の使用は控え手洗いしましょう。
 

*洗濯機に肌掛け布団が入るか確認しましょう

肌掛け布団を洗うなら、自宅の洗濯機に入ることが大前提です。目安として10キロ以上の洗濯機なら、ボリュームのある肌掛け布団やダブルサイズの肌掛け布団の洗濯ができます。5キロほどのコンパクトな洗濯機なら、肌掛け布団のシングルサイズなら洗濯ができます。ただし、無理に詰め込んでしまうと破れや傷みの原因になるため、容量は洗濯機の8割程度までにしてください。
  

*イヤな臭いやダニの発生を防げる

人間は、一晩にコップ1杯分の汗をかくといわれており、湿気のほかにもフケや皮脂汚れなどさまざまな汚れを付着させます。酸化した汚れは臭いを発生させる菌の餌となりダニ、雑菌が繁殖する原因となります。悪化するとぜんそくや皮膚炎などの健康被害をもたらす事もあります。快適な睡眠を得るためには、肌掛け布団の洗濯が欠かせません。
 

*羽毛布団は汚れがたまるとボリュームが減る

羽毛布団に含まれているダウンは、水分や汚れに弱い性質です。湿気や汚れが多くなるとダウン同士がくっついてボリュームがなくなり、保温機能が低下してしまいます。湿気を防ぐにはこまめに干すことが大切ですが、たまった汚れを取り除くには洗濯しかありません。
 

洗濯機での肌掛け布団の洗い方

(1) 洗濯ネットに入れます

肌掛け布団の側生地はとてもデリケートなため、洗濯ネットの使用が欠かせません。ネットに入れずに洗ってしまうと、生地がこすれて破れてしまいます。洗濯ネットはサイズに余裕がないものだと型崩れやよれの原因になるため、肌掛け布団よりも大きいものを選ぶのがベターです。肌掛け布団は丁寧に折りたたみ、洗濯ネットに入れます。空気を抜きながらたたみ、筒状に丸めるときれいに収まりますよ。綿素材の掛け布団なら、3か所ほどひもで縛っておくと中身の片寄りやヨレを防げます。

 
(2) 洗剤は中性液体洗剤、柔軟剤の使用がおすすめ
肌掛け布団は袋状ですすぎ性が悪いため、肌掛け布団を洗うときは、すすぎ性が良くて肌刺激の弱い中性洗剤を使用しましょう。溶け残りの心配がない液体タイプが適しています。特に羽毛布団は、羽毛がタンパク質なので、粉末洗剤など弱アルカリ性を使用すると羽毛を痛める原因になります。もし、中性の粉末洗剤をご使用される場合は、予めぬるま湯に粉末洗剤を完全に溶かしてから洗濯機へ入れて下さい。羽毛布団は油分が取れてしまうため特に注意が必要です。羽毛に油分を付与させ仕上がりをふっくらさせるなら、柔軟剤を使用しましょう。 EMBAUMER からは、
『LESSIVE』(液体洗剤)
液体洗剤
『Assouplissant』(柔軟剤) レ・カランクのご使用をお勧めします。
 
(3) やさしいコースで洗いましょう
洗濯機に規定使用量の洗剤と柔軟剤をセットし肌掛け布団を入れ、洗い方のコースは毛布やおしゃれ着洗いなどやさしい洗い方のコースをチョイスしましょう。通常コースで洗う場合は、洗い時間を10分以内にしてください。水量は、多目の水量にセットしてください。時間があるときは、一度洗濯機のなかでつけ置きするのもおすすめです。肌掛け布団を洗濯液に浸して回したあと、一旦停止ボタンを押して10分ほど漬けておきます。中の素材にもしっかり洗剤を浸透させることで、汚れが落ちやすくなります。
 
(4) すすぎは2回以上、「注水すすぎ」は1回目だけにする
1回のすすぎ時間は5分ほどにセットして2回以上すすいでください。セットした柔軟剤は最後のすすぎ時に投入されますので最後のすすぎは「注水すすぎ」にしないでください。
※ 注水すすぎは注水しながらすすぐので、水量が多くなって柔軟剤不足となります。
 
(5) 脱水時間は1~2分
洗濯機での脱水は、1~2分程度で終わらせるのがベターです。長い時間行うと生地を傷めたり、中身が片寄ったりしてしまいます。干すときは物干し竿を2本使い、真ん中をたるませてM字にしましょう。こうすることで肌掛け布団の裏側にも風が通りやすくなり、乾きが早くなります。必ず2日以上干し、重みがなくなってから取り込んでください。また、1日干してから乾燥機を使用すると、短時間でしっかり乾きふわふわになるのでおすすめです。コインランドリーで乾燥機だけ使用する方法もあります。
ひと夏使った肌掛け布団は、夏の汚れをスッキリ落として来夏まで綺麗に保管してください。
  

  
~編集~ 
クリーニング師
繊維製品品質管理士(TES)
芝田 豊治